理容師養成施設及び美容師養成施設における授業の実施方法及び試験課目の改正等を内容とする「理容師施行規則等の一部を改正する省令(平成29年3月31日、厚生労働省令第39号）」により、改正された規則により修学したものに対する筆記試験については次に次により実施するものとする。なお、改正前の規則による修学者に対しては、当面、なお従前の例により実施するものとする。

※平成31年3月15日
公益財団法人理容師美容師試験研修センター試験委員会決定の内容になります。

１．筆記試験課目

(1)対象課目
筆記試験は、次の7課目について実施する。

• 関係法規、制度
• 衛生管理
• 保健
• 香粧品科学
• 文化論
• 理容技術理論(美容技術理論)
• 運営管理

(2)課目の括り及び問題数
筆記試験7課目を5分野に括り、出題数は全体で55問とする。
なお各分野の名称及び出題数は次のとおりとする。

• 関係法規・制度及び運営管理　10問
• 衛生管理　　　　　　　　　　15問
• 保健　　　　　　　　　　　　10問
• 香粧品化学　　　　　　　　　　5問
• 文化論及び美容技術理論　　　15問合計55問

2　課目別留意事項

試験問題の出題にあたっては(理容師養成施設の教科課目の基準の運用について)及び「美容師養成施設の教科課目の基準の運用について」並びに次の留意事項及び小目別重要事項目によるものとする。

(1)「関係法規・制度及び運営管理」

【留意事項】問題は理容及び美容共通
【重要項目)】
①関係法規・制度

• 理（美）容師法
• 生活衛生関係営業の運営の適正化及び振興に関する法律
• 保健所の役割
• 衛生行政
• 政策金融の意義と仕込み
• 消費者保護の仕組み
  ②運営管理(「別表1運営管理」参照)

（2)「衛生管理」

【留意事項】問題は理容及び美容共通
【重点項目】 ①公衆衛生・環境衛生②感染症③衛生管理技術(消毒法)

(3)「保健」
【留意事項】問題は理容及び美容共通
【重点項目】①人体の構造及び機能②皮膚科学

(4)「香粧品化学」

【留意事項】問題は理容及び美容共通
【重点項目】従来の理美容の物理化学のうちの香粧品化学(

（5）「文化論及び美容技術理論」

【留意事項】問題は理容及び美容それぞれ別問題
【重点項目】①理・美容技術理論

• 理・美容技術理論
• まつ毛エクステンション（美容のみ）
• 理・美容器具
• 色彩及びデザイン

②文化論（「別表2文化論」参照」

別表1 運営管理

大項目	中項目	小項目
美容利用の経営環境	少子高齢化と理美容業	・総人口の推移 ・若年・生産・老年3区分による将来人口推計 ・人口の減少と構造変化が理美容業に及ぼす影響と対応策
	理美容業の動向	・理美容所及び従業者の動向と課題
資金管理	経理	・収支と損益 ・貸借対照表とその意義 ・損益計算書とその意義 ・個人経営・法人経営別税金の種類と納付時期
	税金	・税に関する罰則 ・青色申告制度
年金保険	公的年金	・国民皆年金制度 ・制度別被保険者と財源負担 ・制度別給付の概要
医療・介護保険	医療保険	・国民皆保険制度 ・制度別保険者と被保険者（国民健康保険、協会けんぽ、健康保険組合、共済組合） ・医療費一部負担金の割合 ・現金給付の概要
	介護保険	・介護保険法の目的 ・被保険者と財源負担 ・給付制度の概要
労働関係法規	労働基準法	・労働条件の原則 ・労働時間、休憩、休日、年次有給休暇等
	労働安全衛生法	・労働安全衛生法の目的 ・健康管理の仕組み ・健康診断
	雇用保険法	・雇用保険法の目的 ・給付制度の概要
	労働者円買い保証保険法	・労働者災害補償保険法の目的 ・給付金制度の概要

別表2 文化論

大項目	中項目	小項目
日本のファッション文化史	1.髪型 ①明治時代②大正時代 ③昭和時代（戦前） ④昭和時代（終戦後）	断髪令と髪型 利発用具の国産化と髪型 日常生活の西洋化パーマネントウェーブの導入 男性髪型の名称 女性上方の名称
	2.服装 ①明治時代 ②大正時代 ③昭和時代（戦前） ④昭和時代(終戦後）	洋装のはじまり 男性社員の服装 職業婦人の服装 戦時体制と服装 流行の流れ
礼装の種類	和装の礼装	花嫁の礼装、女性の礼装、順礼装 男性の礼装
	洋装の礼装	男性の礼装 女性の礼装